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つながりから 新しい価値創出を 地域に 社会に

「今だけ、金だけ、自分だけ」を考える②〜「今だけ」が未来を削る・・環境、教育の視点から

「未来のために」と言われても、どこか他人事のように感じてしまう・・そんな空気が、少しずつ社会に広がってきているように思います。

気候変動の問題、教育の疲弊、科学研究の縮小。どれも本当は、未来のためにこそ守られるべきもののはずなのに、
「いま役に立つの?」という視線で切り捨てられていく。

そこに共通してあるのが、「今だけ」を重視してしまう風潮です。


成果が出るのはずっと先だから・・

たとえば環境政策。脱炭素や自然保護の取り組みは、長い時間をかけて成果が出るものばかりです。
それなのに、「経済効果は?」「何年で回収できるの?」とすぐに問われる。

教育でも同じことが起きています。子どもの考える力や、誰かと協力する力って、数年かけて育つものです。
でも、短期間でのテストの点や偏差値にばかり注目が集まり、現場は「目に見える成果」ばかり求められてしまう。

科学の分野では、基礎研究が切られていきます。すぐには儲からないから。社会実装までに時間がかかるから。
でも、そうやって未来の可能性ごと削られてしまったら、何が残るんだろう・・と思わずにはいられません。

なぜ「今だけ」に偏ってしまうのか

理由はシンプルです。「そのほうが、すぐ成果が見えるから」

政治も企業も教育も、「短期的な成果」を求める仕組みになってしまっていて、“今”に応えないと評価されない。だから、どうしても“今だけ”が優先される。

でもそれって、言い換えれば未来を担保にして、今だけを取り繕っているってことじゃないでしょうか。

未来の損失は、静かに進行している

怖いのは、この損失が見えにくいことです。温暖化も、生態系の変化も、学力の土台の崩れも、科学の空洞化も・・
表面にはなかなか出てこないけれど、じわじわと社会を蝕んでいく。
だからこそ、私たちは“今の目に見えるもの”だけじゃなくて、見えにくい未来の土台にも目を向ける必要があると思うのです。

「未来に応える今」を取り戻すために

私たちは、どうしたって「今」を生きるしかありません。でもだからこそ、「未来に応える今」を生きられるかどうかが問われている気がします。

未来を大事にする社会は、実は“今”も豊かにする。時間をかけて学ぶこと、育てること、見えないものを信じることが、巡り巡って、ちゃんと「いま」を支えてくれる。

短期的な成果も大事です。でもそれだけじゃ、きっと未来は持たない。


次回は「金だけ」が壊す構造へ

次回は、「金だけ」が優先されすぎることによって、社会の制度や信頼がどう歪んでしまうのか・・
その構造を一緒に考えてみたいと思います。

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