街角に立ち止まり 風を見送った時
季節がわかったよ
生まれた街の匂い やっと気づいた
もう遠いところへと ひかれはしない
小さなバイクを止め 風を見送った時
季節がわかったよ― 荒井由実『生まれた街で』より
この歌詞を読むと、なぜだか胸の奥がそっと温かくなる気がします。
日常のほんのひとコマに、ふと立ち止まり、何気ない風に“季節”を感じる瞬間。
それは、忙しさに押し流されていた記憶や感情を、静かに呼び戻してくれる“きっかけ”になることがあります。
「地域」は、風のようにそこにある
どんなに都会での生活が長くなっても、ある日ふと、風に混じって懐かしい匂いを感じると、胸の奥から湧き上がってくるものがあります。それは「帰りたい」という言葉よりも静かで、「生まれた街の記憶を、自分の中にちゃんと持っていたんだ」と気づかせてくれる感覚。
荒井由実のセカンドアルバムの一曲『生まれた街で』の歌詞のように、風に出会った瞬間、季節がわかるように、私たちは、地域の気配を心の奥で感じながら生きているのかもしれません。
日常の中に宿る「地域愛」
地域を愛することは、特別なことをすることではありません。
派手な観光PRでも、大きなまちづくり事業でもない。
むしろ、誰かとあいさつを交わす。季節の変化に気づく。通学路の花壇が少しだけ色づいたことに気づく。そんな小さなことの積み重ねが、「自分はこのまちの一部なんだ」と感じられる土台になります。
私たち4DeeRが考える“地域づくり”も、まさにこの感覚から始まっています。4DeeRの役割は、「地域の課題を解決すること」だけではありません。
そこにある“らしさ”や“記憶”、“誇り”や“想い”を、暮らしの中から丁寧にすくい取り、人と人、人と土地を「やわらかく編み直していく」ことだと思っています。
イベント、商品開発、旅、カフェ、映画・・・
あらゆる手法を通じて、地域にあるものの価値を見つめ直す。それが、風のようにそっと届く体験になることを、私たちは願っています。
小さな郷愁が、地域の力になる
「もう遠いところへと ひかれはしない」という歌詞に、かつて“都会に夢を抱いていた頃”の自分と、
“今の自分”との心の距離を思います。かつて遠くを目指した人が、もう一度立ち止まり、風を見送る時間を持てるような地域であってほしい。
それは単にUターンや移住という話ではなく、生まれた土地や、誰かにとっての“ふるさと”とのつながりを、もう一度信じてみる、ということなのかもしれません。
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