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つながりから 新しい価値創出を 地域に 社会に

「田舎って閉鎖的なイメージ、なんとなく不安」という移住希望者の方に、その正体を紐解きます

「田舎の人って、閉鎖的じゃないですか?」、「よそ者は入っていきにくいって聞きました…」

地方に移住を検討している方々から、よくこんな声を聞きます。そして、そうしたイメージを象徴するかのように使われるのが、“田舎根性”という言葉です。どこか昭和的で、古くさく、ちょっと厄介な響き。
この言葉に対して、なんとなく身構えてしまう方も多いのではないでしょうか。でも、ちょっと立ち止まって考えてみたいのです。“田舎根性”って、本当に悪いものなのでしょうか?

もしかすると、その中には地域社会を支えてきた知恵や、まだ言葉になっていない価値観が潜んでいるのかもしれません。今回はこの“田舎根性”というキーワードを入り口に、地方に根付く文化や人間関係のしくみを少し丁寧に見つめ直してみたいと思います。

そして、移住を検討している方がこれから地域とどう関わり、どんな距離感で暮らしていくのか─
そんなヒントを一緒に探っていきましょう。


「田舎根性」って結局、なんなの?

「田舎根性」という言葉には、さまざまな意味合いが込められています。まずは、よく言われるイメージを整理してみましょう。

ネガティブに語られがちな側面
  • 閉鎖性・排他性:よそ者を受け入れにくい空気がある
  • 過剰な干渉・噂話:「誰がどこで何してた」がすぐ噂になる
  • 保守性・変化への拒否感:新しいアイデアが通りづらい
  • 同調圧力:「みんな一緒がいい」「目立つと叩かれる」

これだけ見ると、ちょっと息苦しく感じるかもしれません。
でも、ここには「悪意」ではなく、共同体を守ろうとする無意識の防衛反応が潜んでいるのです。

社会学的にみる「田舎根性」の正体

このような特徴を、社会学の視点で、もう少し深く読み解いてみましょう。

共同体の論理=「ゲマインシャフト」

田舎社会は、ドイツの社会学者フェルディナント・テンニースが提唱した「ゲマインシャフト(共同体)」に近い構造を持っています。顔が見える、助け合う、困っていたら黙っていても手を差し伸べる。そんな温かなつながりの中にあるのが田舎の本質です。

ただし、それは裏を返せば「違いを歓迎しづらい構造」でもあるということ。
“異質”な存在が入ってくると、バランスが崩れるのではという警戒感が働きやすいのです。

「法」よりも「世間」が強い社会

都市では「ルールや制度」に基づいて行動するのが基本ですが、田舎では「世間の目」が重視されます。

  • 「◯◯さんがどう思うか」
  • 「村の恥になるんじゃないか」
  • 「目立つのはよくない」

これが、いわゆる“世間体”というやつですね。日本の社会学者、加藤秀俊や中根千枝の分析によれば、こうした「ウチ」と「ソト」の文化が日本社会に深く根付いており、田舎では特にその傾向が色濃く出るのです。

でも、「田舎根性」は本当に悪いことばかり?

そんなことはありません。実は、この“田舎根性”にはポジティブな側面もあるのです。

地道にコツコツ:粘り強さと誠実さ

自然とともに暮らす環境の中で育まれた、我慢強く、丁寧な暮らし方

「お互いさま」の精神:支え合う文化

災害時や困ったときに頼れる人がいる。都市では得がたい“安心のネットワーク”が日常にある。

これらの資質こそ、持続可能な社会や地域共生を支える土台になるものです。

「田舎根性」とうまく付き合うためのヒント

田舎根性を“否定”するのではなく、“理解”し“アップデート”していく。そのための実践例や視点を、いくつか紹介します。

1. 対話を重ねる「開かれた共同体づくり」

キーワードは“共感と目的の共有”。「外から来た人」と「もともとの住民」が、お互いを知ることから始まります。
一緒に企画する、食事を共にする、語り合う。小さな対話が、新しい信頼を生んでいきます。

2. 失敗できる場をつくる「共感資本」

田舎では一度の失敗で「もう無理」となりがち。でも、挑戦に寛容な空気が広がれば、新しい芽が育ちます。
「失敗しても信じてもらえる」関係性=共感資本が大切です。

3. ローカルと外部のハイブリッド運営

田舎のよさ(協力・忍耐)と都市のよさ(多様性・専門性)を掛け合わせる発想。例えば地域おこし協力隊やNPO、起業家など外部人材との連携がその一例です。

田舎根性を“捉え直す”ことで見えてくるもの

「田舎根性」という言葉に不安を抱く気持ちはとてもよくわかります。でも、それは必ずしも“敵”ではありません。
むしろ、地域が持つ“つながり”の強さの証かもしれないのです。だからこそ、私たちには問い直す力が必要です。

どうすれば、閉じた共同体を“ひらく”ことができるだろう?どうすれば、田舎の良さを活かしながら、多様な価値観を共存できるだろう?

田舎根性とは、過去の遺物ではなく、未来を創る土台にもなり得る価値観です。


株式会社4DeeRでは、こうした地域の価値や文化に敬意を持ちながら、新しい“つながり”と“まちづくり”の可能性を日々探っています。私たちは、田舎根性を“乗り越える”のではなく、“育て直す”ことを通じて、もっと面白く、もっと優しい地域をつくっていきたいのです。

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